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誹謗中傷対策だけではない!変化する逆SEO対策の方法と現在の手法

逆SEO対策は、誹謗中傷や名誉毀損された該当ページを意図的に順位を下げて閲覧されにくくしたり、プロバイダや検索エンジンへの削除申請などで削除や非表示化をさせるものです。様々な手法がありますが、時代の変化とともに逆SEO対策の手段も変化しています。

誹謗中傷対策手法 逆SEO対策

逆SEO対策と入力された検索ボックスを持ったスーツの男性
通常のSEOはSearch Engine Optimizationの略で和訳すると検索エンジン最適化です。
検索エンジンに高く評価されて、目的のキーワードで検索順位が上がるように対策を行うのがSEO対策です。
逆SEO対策は名前の通り、その逆で意図的に検索順位を下げる目的で対策を行うことです。
主に自社のサイトではなく誹謗中傷の掲示板やブログ、記事などを上位表示されなくするように行います。

 

逆SEO対策の言葉が生まれた背景には、90年代から2000年代にかけて2chの需要が高く、誹謗中傷の削除依頼の承認が難しかったことが要因です。
2chの投稿は上位表示されやすいものの、リンクを貼ったライバルサイトを作ることで2chよりも上位表示することが比較的容易だったことから普及しました。

 

昨今は誹謗中傷の書き込みが2ch以外にもブログ、SNS、ニュース記事など多様化したことと、ネットによる誹謗中傷が社会問題になっていることから削除依頼に応じるブログやSNSの管理者、プロバイダ、検索エンジンが増えてきました。
現在は検索順位を下げる手法のほか、削除依頼を行うこと逆SEO対策の一種に分類されています。

 

逆SEO対策の手法

逆SEO対策は大きく分けて検索順位を下げる昔ながらの手法と、削除依頼を行う方法の2種類に分類されています。

 

~検索順位を下げる方法~

  • 該当ページよりも上位表示されるようなページを大量作成する

  • 公式サイトなど既存のライバルサイトのSEO対策を強化して該当ページより上位表示させる

  • コピーページなど低評価になるページを大量作成して該当ページに大量の被リンクを貼って評価を下げる

  • 該当ページのコピーページを大量作成して検索エンジンにスパムだと認識させる

  • 該当ページをクラックしてウィルスを仕込む

 

~該当ページを削除(非表示化)させる方法~

  • プロバイダなどに送信防止措置による削除依頼をする

  • ブログやSNSの管理者に削除依頼する

  • 検索エンジンにDCMAクレームの申請をして検索順位から消す

  • 検索エンジンに申請してサジェストワードを非表示化する

 

時代の変化で逆SEO対策の方法が変化

検索順位が下がっていくイメージ
該当ページの順位(評価)を意図的に下げる方法は、該当ページの所有者から損害賠償請求を受けるリスクがあります。
逆SEO対策が普及したことで、一部では誹謗中傷対策ではなくアフィリエイトのライバルサイトを意図的に順位を下げる事例も見られます。
誹謗中傷を目的にしたサイトでは、利用規約で無許可でのリンクを貼ったり、意図的に低評価につなげるリンクやコピーの引用を禁止しているケースがあります。
順位を落とす逆SEO対策は該当ページにリンクを貼ったりコピーページを作成するなど、所有者から見ると逆SEO対策をされていることを見抜くことができます。

 

安全に該当ページの検索順位を下げるには、該当ページの評価を下げるのではなく、上位表示されるページを大量作成するか既存ページのSEOを強化するしかありません。
新たに逆SEO用のページを大量作成する場合は通常のSEO対策よりも手間がかかり、業者に依頼すると数百万円単位の費用がかかります。
以前はこうした逆SEO対策の需要が高かったですが、2chやブログだけではなくサジェストワードやSNS、特定カテゴリーの掲示板(転職サイトなど)へ多様化したことや、時代の変化で削除依頼の難易度が下がったことで、逆SEO対策は削除・非表示化の申請が主流に変化していきました。

 

状況によって逆SEOの難易度は大きく変わる

該当ページが虚偽や根拠のないものであれば比較的簡単に削除依頼が承認されます。
しかし、実際に起こったことや元従業員の書き込み、利用者のレビューなど、事実に伴う内容は削除依頼が承認されにくいです。
また、誹謗中傷が拡散されるとSNSや掲示板など複数の媒体にネガティブな情報が蔓延します。
そうなると削除依頼を行う件数も増えてくるため費用が高くなって逆SEO対策の目的達成できる確率が低下します。
誹謗中傷の内容と拡散の有無で状況が変わることを覚えて起きましょう。
放置すると拡散や該当ページが増加する恐れがあるので、逆SEO対策は早めの対応が有利です。

 

参考記事:誹謗中傷を予防するためには